DVD Review #006 オリジナル(またはオリジナルに近い)技の数々2011年01月05日 15時21分07秒

 お薦めのDVDだけを紹介するReview。今回はマジシャンの独自技を解説したDVD。
「Asher Twist」(Lee Asher) 「アッシャー・ツイスト」(リー・アッシャー)
 東京にレクチャーで来た時、本人の演技を見た。「角度に注意」と強調していた。もう随分練習しているが、いまだにうまくできない。

「Shapeshifter」(Marc DeSouza) 「シェイプシフター」(マーク・デソウザ)
 シェイプシフター・チェンジの解説DVD。このチェンジ、簡単そうに見えて、実はけっこう難しい。シェイプシフター以外のクラシックなチェンジの説明もある。また、ブラッド・クリスチャンも登場して追加説明をしてくれる。

「Surfaced」(Chad Nelson) 「サーフェスト(ド)」(チャド・ネルソン)
 クリップシフトを解説。こりゃすごい技だと思った。最初は全然できないのに、練習するうちに何とかそれらしくなってくるのも面白い。完璧にはほど遠いものの。ただ、カラーチェンジとしての使い道以外に、今のところ自分でできるトリックには組み込めていない。カラーチェンジとして使う場合も、成功確率はあまり高くない。

「Control Freak」(Olmac) 「コントロール・フリーク」(オルマック)
 WOWコントロールほかを解説。最初にWOWコントロールの解説を見ると、こんなのできるわけない、通用するわけないと思うが、意外や意外、角度に注意すればけっこう有用な技だということを知らされる。また、このWOWコントロールの要となる指の使用法は、カラーチェンジなど他の様々な有名な技にも共通するもの。私は最初、この指の動きをごく最近の新しいものだとばかり思っていたら、けっこう昔から使われているものであることを後で知る。カードマジックの解説本などでは、この指の動きを解説しているのを見かけたことがないように思う。カードカレッジ(5冊の本)にも、類似の指の動きはたぶん載ってなかった気が……。
 このDVDには他にも、ワンカードパスなど有用な、あるいは刺激的な技法が多数紹介されている。ヒロ・サカイのダックチェンジをダークチェンジと間違えている。

「Green Magic Vol.6」(Lennart Green) 「グリーンマジック 第6巻」(レナート・グリーン)
 最近日本語版が出たそうだが、私が持っているのは英語版。シリーズのうち、第6巻の中で、ディールした瞬間にカードが消えるスナップディールを、応用法も含めて丁寧に解説している。これも、できそうでできない、いやできなそうで意外とできる、いやいややはりできそうでやっぱりできない技の一つである。

「The Roadrunner Cull」(Kostya Kimlat) 「ロードランナー・カル」(コスチャ・キムラット)
 基本的にはカルなので「オリジナルの技」と言えるかどうかはわからないが、このDVDでカルのやり方を学ぶと、驚くほど楽にできるようになる。デックの半分くらいをカルしてしまうというのがロードランナー・カルの真骨頂ではあるが、さすがにそこまではマスターできないものの、4枚くらいのカルならばあまりストレスを感じなくなった。面白いのは、以前はどうやっていたのかが思い出せなくなっていることだ。