トライアンフについて2011年06月11日 13時31分30秒

 ちょっとメモ。トライアンフについて。

 裏と表をぐちゃぐちゃに混ぜたあとに、それが一瞬にして全部裏または表にそろってしまうならば、それはもうすごいことである。

 そのようにすごいならば、別途わざわざ1枚選ばせてそれだけが表とか裏とかになって出てくるような現象を見せる必要はない。

 ダイ・バーノンは考えていたかどうかはわからないが(どれかに書いてあるかもしれないが)、1枚のカードを選ばせるのは、裏表がどちらかにそろうだけでは、考えられる技法においては、どうしてもインパクトが弱いからではないか(インパクト強く見せられないからではないか)。
 スプレッドしないで「裏表ぐちゃぐちゃ」という状態を、観客の頭の中で構成してもらうのは難しい。

 また、選ばれたカードには、裏表ぐちゃぐちゃを強調するという大事な役割がある。でも「そのために」1枚選ばせるのか。目的が手段を兼ねているということか。

 繰り返すが、一瞬にして裏か表にそろってしまうのならば、それだけを見せるほうがインパクトあるはずである(ダブルバックもしくはダブルフェイスカード、あるいはストリッパーを使えば、恐ろしい現象が一瞬にして起こるが、そこまで近付けることがやはりレギュラーデックでは難しい?)。

(観客が引いた1枚があるからこそ、なんとかぐちゃぐちゃ感が出せるのであれば、やはりカード当ては絶対に必要であって、単に2つの現象を組み合わせたものではなく、カード当てが組み込まれているからこそトライアンフは成り立つということになる)

 考えていくと、トライアンフは裏表がそろう現象とカード当てを組み合わせてこそ成り立つマジックということか。バーノンに「初めっからそうよ」と言われそうだが。
 それは「限界」なのか「巧妙さ」なのか、区別がつかん。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://shrewd.asablo.jp/blog/2011/06/11/5906532/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。