DVD Review #003 「Impression (インプレッション)」(野島伸幸)2010年12月24日 00時16分13秒

 お薦めのDVDだけを紹介するReview。
 野島伸幸氏の「インプレッション」。今のところ5巻出ていて、私は4巻以外を持っている。4巻はコインマジックなど。1、2、3、5巻はカードマジックだ。
 演技に派手さはなく、また、観客もモロサクラではないので、ほとんどの人が必要以上に驚いたりしない。そのため、最初はなんとなくすーっと見てしまったのだが、あらためて見直すと、実はとっても面白く、時にはかなり強烈な驚きを与える現象を、実にスムーズなハンドリングで演じているのがわかってきた。オリジナルのもの、古典をアレンジしたものなど、とっても「使える」トリックがたくさん紹介されているのだ。どれも氏独自の工夫がなされているようで、それほど難しいテクニックを使わずにインパクトある現象が起こせるようになっている(とはいえ、氏のようにスムーズなハンドリングで演じるのは、やはりかなりしっかりした技術力が必要だと感じる。そういう意味では、テクニック的には決して易しくはない)。
 私は、第1巻のラストトリックからパケットチェンジにつながるルーティンが非常に好きで、がんばって練習している。数少ない私のレパートリーの中の、今のところ一番インパクトあるトリックとなっていると思う(ラストトリックで2枚のエースと2枚のエースがチェンジし、続けてディミニッシング・リフトっぽいので4枚が同じ1枚のエースになってしまい、最後に4枚とも全然違うカードに変わるという流れ)。
 第3巻のアンビシャスカードでは、ダブルプッシュオフによるダブルリフト、スピリット百瀬氏からの伝授によるというダブルリフト、それからコンビンシングコントロールの解説があって、これらは、私が今までに見たどの解説よりもよかったように思う。ダブルリフトは、私の場合、今、このスピリット百瀬氏の手法とそれの原形である(たぶん)ところのバーノンの手法を「どっちがいいかな」と、練習しながら考えているところ。バーノンの手法については、ゆうきとも氏のDVDの中での解説がよかったので、それについては後日。